第13回 決勝カバレージ:moriya jun Vs Ogino Yuki

Author:ジェス川
2016/09/14(水) 05:00

Moriya jun選手とOgino Yuki選手。どちらもおかやまじっくベスト8の常連プレイヤーだ。

moriyaの使用デッキはバントアグロ、現在スタンダードで猛威を振るっている《集合した中隊》を採用せず、
代わりに《老いたる深海鬼》や《実地研究者、タミヨウ》《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を採用したミッドレンジ型のデッキだ。

対するoginoの使用デッキは赤黒バーン。
異界月で強力なバーンスペルを得て「最近のスタンダードの火力は弱い」という赤使いの嘆きを吹き飛ばし、メタの一角に姿を現したデッキだ。

oginoはmoriyaのデッキカラーは知っているが《集合した中隊》が入ってないことを知らない様子だったが、それがゲームにどのような影響を与えるだろうか。

クリーチャーで殴り殺すバントアグロ、呪文で焼き殺バーンデッキ、手段は違えどアグレッシブなデッキ同士の壮絶な殴り合いが幕を開ける。

Game 1

先攻はmoriya、マリガンチェックは両者ともキープを宣言。
1ターン目はお互いセットランドで動きはない。
2ターン目にmoriyaは《森の代言者》を、oginoは《傲慢な新生子》をキャストとお互いにクロックを展開する。
傲慢な新生子》は威迫でブロックされないとはいえ打点の高さではmoriyaが若干有利に見える。
3ターン目、moriyaが《反射魔道士》をキャストし、《傲慢な新生子》を手札に戻し、《森の代言者》でアタック。
oginoのライフは18になった。oginoも黙って殴られるわけにはいかないと《極上の炎技》で《森の代言者》を焼き払う。

4ターン目、moriyaが《反射魔道士》のアタックでoginoのライフを16にし、4枚の土地をアンタップしたままターンを返す。
何かを手札に忍ばせているのだろうか。

oginoが土地をアンタップしアップキープを宣言した瞬間、「何か」は姿を現した。
moriyaのは《反射魔道士》を生贄にし、《老いたる深海鬼》を現出でキャスト。
手札に潜んでいたタコ・エルドラージは唱えられるや否やoginoの土地を全て絡めとりフルタップ状態にしてしまった。
土地を縛られたoginoはセットランドから《傲慢な新生子》をキャストしてターンを返す他なかった。

ターンを返されたmoriyaは《老いたる深海鬼》でアタックを宣言。
oginoは《傲慢な新生子》でブロック。第二メインでmoriyaは《不屈の追跡者》をキャストし、セットランドで調査を誘発、更に《薄暮見の徴募兵》をキャスト。
土地はフルタップ。《老いたる深海鬼》が攻めの鏑矢となったのような怒涛の攻勢だ。

そしてmoriyaの軍勢に対し赤と黒の破壊魔法を手に孤立無援で抗うogino、《集団的蛮行》の増呪を1回使いキャストする。
増呪のコストで捨てた手札は《癇しゃく》。
マッドネスコストを支払い、《薄暮見の徴募兵》を焼き、《不屈の追跡者》を《集団的蛮行》のマイナス修正で葬り去る。
そして増呪で増やしたもう一枚の《集団的蛮行》でmoriyaの一枚の手札を狙う。
おそらく《集合した中隊》を狙うつもりだろう、また《ドロモカの命令》を落とせてもバーンスペルで攻めるoginoのデッキにとっては美味しい展開だろう。
moriyaが土地をフルタップしている以上最高のタイミングに思える。

しかし、moiyaの公開した手札は《老いたる深海鬼》。
「あぁ、」
その時の彼の短い溜息は百の言葉よりも雄弁に「絶望」を表現していたように見えた。
そして、二枚目の《傲慢な新生子》をキャストしターンを返す。
oginoの呪文の連打により、自軍を《老いたる深海鬼》のみにされたmoriya、《老いたる深海鬼》でアタックを試みる。
oginoは《傲慢な新生子》でブロックし、能力を起動。第二メインでmoriyaが《不屈の追跡者》が遺した手がかりでカードを一枚引いてターンを終えた。

oginoは《集団的蛮行》でライフドレインを選択、しかしmoriyaの手札から現れた《呪文捕らえ》がそれを阻む。
それに《集団的蛮行》をキャストし、《呪文捕らえ》を破壊、解放された《集団的蛮行》でmoriyaから2点のライフを奪う。
oginoのライフは18、moriyaのライフは16。
ペインランドのダメージもありライフは減っているが、moriyaのライフに余裕はありそうだ。

しかし、そのドレインをあざ笑うかのように《老いたる深海鬼》の攻撃。oginoのライフは13になった。
oginoは《焼夷流》をmoriyaに撃ち込み、moriyaのライフを13にする。そして《騒乱の歓楽者》を4マナでキャスト。
補充した手札から《熱錬金術師》を唱えてターンの終了を宣言する。
oginoのターン終了宣言時にmoriyaは《大天使アヴァシン》をキャストし、さらにクロックを上げた。

ターンを返されたmoriya、《大天使アヴァシン》《老いたる深海鬼》のアタックでoginoのライフを4まで減らし、ターンの終了を宣言。
oginoのアップキープ時に《老いたる深海鬼》を現出コストに《老いたる深海鬼》をキャストし、oginoの土地4枚を縛り上げる。
oginoが使える土地は2枚、目の前の敵は《老いたる深海鬼》、そして変身の条件を満たした《大天使アヴァシン》が空を舞っている。

oginoは投了を宣言した。

Moriya 1-0 Ogino

Game 2

先攻はogino。手札はお互いキープを宣言。1ターン目は互いにセットランドのみ。
2ターン目、oginoは《熱錬金術師》をキャスト。moriyaは《森の代言者》をキャスト。
3ターン目、oginoは《熱錬金術師》の能力を起動し1点のダメージをmoriyaに与える、そしてサイドインした《自傷疵》》をキャスト。
moriyaは《森の代言者》とライフを失い、残りライフは17になった。
moriyaはセットランドをし、3枚の土地をアンタップにしたままターン終了を宣言、そこにoginoの《熱錬金術師》がダメージを与える。

oginoの4ターン目、《傲慢な新生子》をキャストし、ターンの終了宣言。
ターン終了時にmoriyaが《跳ねる混成体》をキャストして、《熱錬金術師》のタップを試みる。
無論それを黙って通すはずもなく、oginoが《熱錬金術師》の能力を起動し、moriyaのライフを15にする。

moriyaのターン、《石の宣告》で《熱錬金術師》を対象に取る、《石の宣告》解決前、oginoは《傲慢な新生子》の能力を起動し、ルーターを行う。
1枚引いた後、捨てたカードは《血管の施し》。マッドネスコストを支払い、《熱錬金術師》をアンタップし能力を起動、合わせて4点のライフを減らす。
oginoのライフは23、moriyaのライフは11。《跳ねる混成体》の攻撃でoginoのライフを20に減らし、ターンを返す。

ターンが回ってきたogino、《苦しめる声》をキャストし、追加コストのために捨てた手札は《血管の施し》、マッドネスで唱え、moriyaのライフを8にする。
そして二枚目の《自傷疵》でmoriyaから2点のライフと《跳ねる混成体》を失わせてターンを返す。着々とmoriyaのライフを奪っている。

moriyaは《実地研究者、タミヨウ》をキャストし、1番目の能力を起動し、忠誠度を上げてターンを終える。
oginoは《極上の炎技》をmoriyaに叩きつけ、ライフを2にする。完全に火力の射程範囲に入っている。

moriyaは焦る様子もなく《森の代言者》をキャスト。
6枚目の土地をセット、《森の代言者》を4/5にしてタミヨウの1番目の能力をでサボタージュ能力を付加し、ターンエンド。
それに対してoginoは《傲慢な新生子》をキャストし、ターンを返した。

このままゲームが進めばoginoがバーンスペルのトップドローで勝つ可能性が高そうだ。

moriyaのターン、、

ゲームが動いた。

moriyaのタミヨウが《傲慢な新生子》をタップ状態にする、続いてキャストしたのは《ランタンの斥候》。
CIP能力で《森の代言者》に絆魂を付加しようとする。
その能力の解決前にoginoが《傲慢な新生子》を起動しルーターを行うも、moriyaにとどめを刺すカードは引かなかったようだ。

絆魂のついた《森の代言者》がoginoのライフを19に減らし、moriyaのライフを6まで回復する。
ライフを回復され、勝ちが遠ざかったogino、《集団的蛮行》を1回増呪し、《ランタンの斥候》とmoiyaへダメージを与えようとする。
それに対してmoriyaは《ドロモカの命令》をキャストし、ダメージを軽減、《森の代言者》に+1/+1カウンターを一個置く。
呪文を捌かれたoginoは《騒乱の歓楽者》を2マナでキャストし、手札を補充してターンを終える。

クロックが伸び始めたmoriya、タミヨウの能力で《騒乱の歓楽者》をタップし、《森の代言者》と《ランタンの斥候》でアタック。
oginoのライフは19から11になった。
第二メインに《不屈の追跡者》をキャストし、ターンエンドを宣言する。

oginoは《熱錬金術師》をキャストし、《癇しゃく》を唱えて《不屈の追跡者》を焼き払う。
oginoのターン終了宣言時、moriyaは《跳ねる混成体》をキャストし、《熱錬金術師》をタップ。

ターンを得た、moriyaは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》をキャスト。同盟者・騎士トークンを場に出し、《ランタンの斥候》の能力を誘発させる。
絆魂を得た11点クロックがoginoに引導を渡した。

集合した中隊》が入っていると想定してプレイをしていたogino、ノーカンパニーだとういうことをmoriyaから告げられ、驚きを隠せない様子だった。

第13回おかやまじっく、優勝はMoriya jun選手でした。おめでとうございます!

“Congratulations!!”