第18回 決勝カバレージ:Suguru Nanba vs Yuichi Mitsuzane

Author:ジェス川
2017/03/11(土) 01:30

「決勝で戦いましょう」そう固く握手を交わした二人はその約束通り決勝卓で再び握手を交わした。
第十八回おかやまじっく。決勝戦は青白赤サヒーリコンボのナンバと白黒レジェンドのミツザネ。ナンバはおかやまじっく初参戦で決勝戦まで上り詰めた猛者、片やミツザネ、3度もおかやまじっくの決勝ラウンドの卓についた強者だ。さて、優勝は初参戦のナンバが勝利をもぎとるのか、三度目ならぬ「四度目の正直」のミツザネが栄冠を飾るのか?
戦いのゴングが響いた。

Game1

先手はナンバ。お互い初手をキープ。お互い2ターン目までは《尖塔断の運河》《乱脈な気孔》のセットランドと動きはないものの安定してマナを確保している。
先に動いたのはナンバ。《サヒーリ・ライ》をキャストし彼女の能力で占術を行い、ミツザネのライフを削る。
対するミツザネ「終わるか?終わるか?」と《守護フェリダー》の登場によるサヒーリコンボを恐れながらも《最後の望み、リリアナ》をキャストし、プラス能力を起動と恐れ知らずの動きでターンを返す。
ナンバのターン、そこには戦場を埋めつくす猫の群れは……なかった。苦笑いしながら土地をセットし、サヒーリの能力でリリアナの忠誠度をチクチク減らしターンを返す。

ターンを返されたミツザネ、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》をキャストし、トークンを生成させ、リリアナの能力を起動しターンを返す。サヒーリコンボのリーチがかかっていることを意にも介さない強気のプレイングだ。しかし、「いつ死んでもおかしくない、でもそこが楽しい」と笑顔のミツザネ。この割り切ったスタンスは吉と出るか凶とでるか。

さて、共感はしないが共闘させると心強いプレインズウォーカーの脅威にさらされたナンバ。キャストしたのは《異端の飛行機械職人》。飛行機械トークンを2体引き連れて戦場に着地。ナンバはサヒーリの能力を起動し、飛行機械職人のコピーを生成する。戦場に2体の飛行機械トークンが追加される。そしてコピーしたトークンをリリアナに突撃させる。リリアナの忠誠度は1。
カラデシュの工匠たちの不意打ちをくらったミツザネ、お返しと言わんばかりにリリアナの能力で飛行機械を一体撃墜し、ギデオンとそのトークンでサヒーリを狙う。ナンバは飛行機械2体をトークンのブロックに当て、ギデオンの突撃には飛行機械一体をブロックに当て、サヒーリを守る。飛行機械を一掃したミツザネ、《サリアの槍騎兵》をキャストし、《大天使アヴァシン》をサーチ。さらにプレッシャーをかける。

ミツザネの圧倒的な軍勢を前に苦しそうに占術をするナンバ。《抽出機構》をキャストし、ターンを返す。
「槍騎兵で蹂躙してやる」攻める気満々のミツザネ、イニストラードでは人を守る聖騎士もミツザネの手にかかれば凶悪な侵略者と化してしまった。その言葉通りギデオンと槍騎兵でサヒーリを退ける。ナンバが《抽出機構》で飛行機械職人をバウンスを宣言し土地をフルタップしたところに《大天使アヴァシン》をキャストする。
ナンバは《予言のプリズム》をキャストし《つむじ風の巨匠》をキャスト。《抽出機構》の助力もあり飛行機械トークンを4体出す。

しかし、ミツザネの猛攻は止まらないリリアナで飛行機械を落とし、ギデオン、槍騎兵、アヴァシンでアタック。ナンバは飛行機械のチャンプブロックでアヴァシンの攻撃のみを通す。ナンバのライフ16。さらに《闇の掌握》で巨匠をひねり潰す。

抵抗するナンバ、サヒーリをキャストし、戦場にいた飛行機械をコピー、コピーと本体、飛行機械のアタックでリリアナを狙う。ミツザネはアヴァシンで飛行機械本体をブロックし、コピーには《鑽火の輝き》を当てる。リリアナ撃破を邪魔されたナンバ、《抽出機構》を起動し、飛行機械職人をバウンスする。

しかし、ミツザネは攻撃の手を緩めない、リリアナが三度飛行機械を撃ち落とし、ギデオン、アヴァシン、槍騎兵でサヒーリを退ける。
粘り強く応戦するナンバ、飛行機械職人をキャストし、トークンを並べる。
その抵抗もむなしく、ギデオンと槍騎兵、アヴァシンの攻撃がナンバのライフを狙う。飛行機械トークンのブロックでは足らず、ナンバのライフは12。ミツザネのターン終了時に《天才の片鱗》を唱え、手札を整える。
ナンバが引き当てたのは《サヒーリ・ライ》。飛行機械職人をコピーし、飛行機械を落としまくったリリアナに突撃を試みる。アヴァシンに阻まれながらもリリアナを撃破できたが、時すでに遅しナンバのターン終了時にコピーが生み出した飛行機械一体に《停滞の罠》が飛び、ミツザネのメインで無情な《苦渋の破棄》がもう一体の飛行機械が当てられる。
ブロッカーのいないナンバのライフに容赦ないフルアタックが叩き込まれた。

ナンバ0-1ミツザネ

Game2

ナンバは先手を選択。苦しそうにキープを宣言。対するミツザネはマリガンを一度行う。
2ターンまでミツザネは《進化する未開地》二枚から土地をセットし、対するミツザネは2ターン目は土地が《乱脈な気孔》のみで止まりながらも三ターン目で《精神背信》をキャストし、ナンバの《サヒーリ・ライ》を追放する。
ナンバは《予言のプリズム》でドローをするが土地が引けずにターンエンド。ターンが回ってきたミツザネも土地を引けず、キャストできるカードもなくターンエンド。そしてナンバも《抽出機構》をキャストするも土地が2枚で止まりターンエンド。

ナンバが二枚目の《抽出機構》をキャストしたところでお互い2ターンほど土地を引かず、呪文を唱えず、ミツザネがクリンナップステップでギデオンをディスカードと本人もギャラリーも苦笑いの苦しい展開。
ようやく先に動けたのはナンバ。《電招の塔》をキャストする。対するミツザネ、《平地》を引くも、色が合わずにクリンナップステップでリリアナをディスカード。
ナンバは《霊気圏の収集艇》をキャスト。ミツザネはナンバの土地のフルタップを狙って《苦渋の破棄》で《電招の塔》を追放する。
ナンバの右手が光る。《守護フェリダー》をキャストし《予言のプリズム》をブリンクし1ドロー、収集艇に搭乗させアタック。さらにエネルギーを消費し絆魂を付加する。
対するミツザネ、《停滞の罠》でフェリダーを追放する。ナンバはメインで《天才の片鱗》をキャストし、手札を整えターンエンド。ミツザネは《折れた刃、ギセラ》をキャスト。

そしてナンバのターン、《つむじ風の巨匠》をキャスト。《抽出機構》》二枚からのプレッシャーに圧倒されたのかミツザネは投了を選択した。

ナンバ1-1ミツザネ

Game3

先攻はミツザネ、お互い初手をキープ。
ミツザネが三ターン目に《失われた遺産》を唱え、《サヒーリ・ライ》を宣言。手札とライブラリーから容赦なくサヒーリが追放されてゆく。
コンボパーツを潰されたナンバ、土地を置いて静かにターンを返す。ミツザネは《最後の望み、リリアナ》をキャストするも《金属の叱責》により不発となる。
ミツザネはさらにプレッシャーをかける。《精神背信》を唱え《奔流の機械巨人》を追放する。
ナンバは飛行機械職人をキャストするも《鞭打つ触手》により一層されてしまう。
勝ち手段を次々と潰されるナンバ。《天才の片鱗》をキャストし、土地をセットしターンエンドを宣言。
対するミツザネ《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》をキャストし、ドローを行う。

プレインズウォーカーの脅威にさらされたナンバ。飛行機械職人を展開しオブにプレッシャーをかける。
ミツザネは《乱脈な気孔》を構えながら再びオブでドロー。

地上を塞がれたナンバ。飛行機械トークン2体でオブを狙うも待ってましたと言わんばかりのアヴァシンの登場により、一体を撃ち落とされてしまう。
ミツザネは再び《精神背信》でナンバの手札を狙うも飛行機械職人を現出し《老いたる深海鬼》をキャスト。土地三枚とアヴァシンタップを狙う。土地を絡めとられそうになったミツザネ。土地からマナを引き出し、タコの着地に合わせて《苦渋の破棄》を当ててそれを退けた。

ナンバはさらに飛行機械職人を唱えトークンの頭数を増やす。ミツザネはオブでドローを選択し、アヴァシンでアタックをしナンバのライフを16にする。
そして《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を唱え、トークンを生成する。

ナンバは《抽出機構》をキャストし、飛行機械職人のヒットアンドアウェイの体制を築いたところでギデオンにフルアタックを仕掛ける。
同盟者トークンで飛行機械職人をブロックされるも《抽出機構》でバウンスを試みる。
バウンスした後にミツザネは《苦渋の破棄》を唱え、《抽出機構》を追放する。

ナンバのヒットアンドアウェイを潰したミツザネ、ギデオンとアヴァシン、トークンでアタック。ナンバのライフは7。
更に自分のトークンに《闇の掌握》を当て、アヴァシンの変身を狙う。

ナンバのターンにアヴァシンが変身、浄化の大天使の炎がライフを4にする。ナンバは最後の抵抗に《天才の片鱗》をキャストするもプレインズウォーカーと大天使に対する答えはなく戦場にはプリズムが置かれただけであった。

ナンバ1-2ミツザネ

第18回おかやまじっく、優勝は白黒レジェンドを駆り、豪華絢爛なクリーチャーやプレインズウォーカーで戦場を圧倒したミツザネさんの勝利でした、おめでとうございます。

 

絶えず笑顔でプレイをしていたミツザネさん、この大会を一番楽しんでいたプレイヤーに見えました。そして惜しくも準優勝となったナンバさん、独自のチューンで決勝まで上り詰めたビルドテクニックを称賛します。
手に汗握る素晴らしいゲームをありがとうございました。