第35回「おかやまじっく」決勝戦: Junki Kurokawa(岡山) vs. Tomoaki Okamura(岡山)

来週には新セットである「ラヴニカのギルド」のプレリリースを控えた9月23日に開催された、第35回おかやまじっく。

どうもパナップです。朝急いで準備したらスマホを家に忘れました(笑)

カラデシュ・ブロックとアモンケット・ブロックとの別れを意味するタイミングでもある今日、参加者の全員が思い入れのあるカードについて語っている。

ありがとう、カラデシュ…。本当にスゴかった(笑)

《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》
《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》
《霊気との調和/Attune with Aether(KLD)》
《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》
《守護フェリダー/Felidar Guardian(AER)》

さて、予選ラウンドのスイス5回戦に加え、決勝ラウンドも大詰め。今日を締めくくるにふさわしい決勝戦に話を戻そう。

まずは決勝戦に駒を進めたのは2人を紹介させていただく。

オカムラ トモアキさんは34回に続き、35回も連続で決勝戦に進出している。使用デッキは前回と同じく《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》を軸としたエスパーコントロール。前回果たせなかった”優勝”を勝ち取り、栄冠をその手にすることができるのか。

対するは初決勝戦の卓についたクロカワ ジュンキさん。スタンダード環境において《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》を相棒に戦い続けており、手にするデッキは青黒ミッドレンジ。粘り強さで初の”優勝”を勝ち取ることができるのか。

果たして今回はどのような結末を迎えるのか。

コントロール対ミッドレンジ。重量感あるダイナミックな戦いを期待しようではないか。

Game1

予選ラウンド上位であるクロカワが先行を取ることを宣言。クロカワ、オカムラの両名が初手7枚を吟味する。

両者は予選ラウンドでも対戦しており、お互いのデッキの中身は概ね把握している状態。つまりそれは『最善の初手』が選べるのだ。戦いは無慈悲にも『0ターン目』の攻防が始まっている。

クロカワの1ターン目。沼を置いて《抜去/Divest(DOM)》で安全確認。オカムラの手札に抱えられた除去とカウンターの枚数をしっかりと確認し、2ターン目から早速仕掛けた。

《アルゲールの断血/Arguel’s Blood Fast(XLN)》

このカードにより、クロカワはライフと引き換えに、ドローを重ねていく。さらに膨れ上がった手札から《機知の勇者/Champion of Wits(HOU)》を繰り出し、手札の質を高める。

対象的にオカムラの手札は減る一方となっている。身動きが取れず早くもマウントを取られた形となってしまい、場が傾いていく。

そしてついにクロカワは《死の権威、リリアナ/Liliana, Death’s Majesty(AKH)》を着地させることに成功。盤面にゾンビ・トークンと《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner(AER)》によって詰めにかかる。

オカムラが最後の望みを託した《副陽の接近/Approach of the Second Sun(AKH)》は、クロカワの《至高の意志/Supreme Will(HOU)》でしっかりカウンターをあわせられてしまい、オカムラはカードを片付けた…。

クロカワ Win!

クロカワ 1 – 0 オカムラ

Game2

今度はオカムラが先手を選択。先程の意趣返しと言わんばかりに《アズカンタの探索/Search for Azcanta(XLN)》を設置、ドローを選別していく。

相対するクロカワも《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner(AER)》、《機知の勇者/Champion of Wits(HOU)》と繰り出し、アタックを重ねダメージを蓄積させる。

緊迫するアドバンテージの奪い合いと、ダメージレース。

だがオカムラの唱えた《大災厄/Doomfall(HOU)》のハンデスモードで、その緊張が途切れ、オカムラとクロカワの顔がほころぶ。

そう、クロカワの手札には「彼」の姿が。しかも2枚。

《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》
※クロカワはこのカードが大好き。僕もです。

まさかの《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》に動揺を隠せないオカムラ。一呼吸おき、冷静さを取り戻すとクロカワの手札から《アルゲールの断血/Arguel’s Blood Fast(XLN)》を追放。そして返すターンにクロカワは《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》2枚を召喚し、4点クロックを刻んでいく。無視できるダメージ量ではない。

オカムラは《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》を《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》するも、クロカワは第3の《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》を召喚し、攻め手を緩めない。

こらえ続けるオカムラが《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》を引き当てることで状況が一変。X=2でプレイし、クロカワの盟友《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》を纏めて葬り去ることに成功。

クロカワ『やっぱり弱いよこいつら(笑)』

戦いも終盤。

クロカワが《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》からの《死の権威、リリアナ/Liliana, Death’s Majesty(AKH)》と怒涛の攻めを見せる。

《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》には《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》をあわせることで対処できたが、《死の権威、リリアナ/Liliana, Death’s Majesty(AKH)》の着地を許してしまうオカムラ。

リリアナによって墓地から《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner(AER)》を復活させたオカムラは手札を補充し息切れを防ぐ。

オカムラも《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》から《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》とつなぎ、さらに2体目の《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》を召喚!耐えに耐えぬいていたオカムラの反撃体制が整った。

盤面の空気により険しい顔つきのクロカワ。墓地から《機知の勇者/Champion of Wits(HOU)》を『永遠』し、その能力によって引き込んだ最後の《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》をブロッカーとしてターンを返す。

そしてオカムラが、最後の賭けに出る。

クロカワの起きている土地は3枚、残りのライフは4点。

オカムラは墓地にある《暗記+記憶/Commit+Memory(AKH)》を『余波』で唱える…!

クロカワを守る最後の《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》を排除し、ライフを0以下に叩き込むことができるのか。そしてクロカワは相棒を守り切ることができるのか。

『時間をねじれ』させることで7枚を引き直したオカムラは《珍品売り/Curio Vendor(KLD)》を墓地へ送り込むことに成功。ゲームカウントをイーブンに戻し、最終ゲームを迎える事となる。

オカムラ Win!

クロカワ 1 – 1 オカムラ

Game3

先手を選んだクロカワ。最初に確認した7枚を良しとせず、テイク・マリガン。6枚の手札を受け入れ、覚悟を決める。勢いにのっているオカムラ。7枚の初手を力強くキープし、一歩リードする。

オカムラが英雄と悲願を叶えるのか、クロカワが神の力で勝ち取るのか。

いよいよ今環境最後のゲームが始まる。

先手のクロカワが2ターン目に《霊気拠点/Aether Hub(KLD)》をセットし、《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner(AER)》という最高の立ち上がりを見せる。オカムラは即応することができず、クロカワの追加ドローを許してしまう。

オカムラも《検閲/Censor(AKH)》し、土地をサイクリングと続けざまに動き、除去を探しに行く。その道中で引き込んだ《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass(XLN)》でクロカワの手札を確認する。

《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》
《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》
《否認/Negate(AER)》
土地

と強力な手札が見えてしまったオカムラ。《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass(XLN)》の能力で《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》の起動型能力を封印し、続けるざまに《強迫/Duress(XLN)》し、《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》を捨てさせる。そして迎えた次ターンに《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》でクロカワの《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner(AER)》を除去した。

クロカワは封印をものともせず、《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》でプレッシャーをかけ、勝利のために動く。

オカムラも流れを引き込むために《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》を繰り出すも、クロカワのクリーチャー軍によって、存在感を示す前に沈められてしまう。

《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》によって稼いだ時間で、オカムラは《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt(XLN)》で《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》を対処。

クロカワの脅威に対して、オカムラが解答する。目を離すことが許されない、一進一退の白熱した攻防が続く。

しかし、分水嶺は訪れた。

クロカワが引き当てた《アルゲールの断血/Arguel’s Blood Fast(XLN)》。
その解決を許してしまったオカムラ。

17点あったクロカワのライフが一気に手札に変換され、シーソーゲームは崩壊した。

凌いでいたオカムラの手札はやがて尽きてしまい息切れ。クロカワの《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》と《暗記+記憶/Commit+Memory(AKH)》によるコンボによってオカムラはデッキの順番を固定される。

オカムラは対戦相手を「今大会の優勝者」として、讃えたのであった。

クロカワ Win!

クロカワ 2 – 1 オカムラ

第35回おかやまじっく、優勝はクロカワ ジュンキに決定!おめでとうございます!

オカムラさんも次こそは!応援しております!

by パナップ&カズナリ